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2006/02/05 12:07
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:38:49.89 ID:VM7KnIYb0
ヴォーカル&ギター 真紅
ヴォーカル&コーラス 雛苺
ギター 水銀燈
ベース 蒼星石
ドラム 翠星石
キーボード 薔薇水晶
マネージャー 金糸雀
実は脳内でかなり設定もできてる。どうかなあ。

ヴォーカル&ギター 真紅
ヴォーカル&コーラス 雛苺
ギター 水銀燈
ベース 蒼星石
ドラム 翠星石
キーボード 薔薇水晶
マネージャー 金糸雀
実は脳内でかなり設定もできてる。どうかなあ。

2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:49:26.81 ID:VM7KnIYb0
玉砕覚悟で
もしローゼンメイデンがバンドだったら
〜実力派美少女ロックバンド「Rozen Maiden」とは〜
安易なビジュアル系、お姉系、パンク系・・・それらのいずれとも違うスタイルを持った
異色の実力派美少女ロックバンド。
メンバー全員、外見だけでもビジュアルバンドとして成立する容姿の持ち主であるが、
頑なに『音』で勝負するその姿勢、オリジナルかつ心を打つ楽曲の数々が
若年層のみならず中高年の間でも評判に。只今人気急上昇中。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:49:53.69 ID:VM7KnIYb0
Vo.&Gt. 真紅
圧倒的なカリスマ、歌唱力でバンドを牽引するメインヴォーカル。
ギターだけでなくサックスやピアノも演奏できる多才な能力の持ち主。
ギターの水銀燈とはライバル関係。いつも何かと対立している。
男女ともに熱狂的なファンが多い。
熱気渦巻くライブの途中でも熱い紅茶を好んで飲む。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:50:23.36 ID:VM7KnIYb0
Vo.&Cho. 雛苺
楽器は扱えないがその歌声、歌唱力のセンスは抜群。真紅とのツインボーカルの一翼を担う。
彼女メインの曲も真紅メインとは別方面で人気が高い。
男性人気が非常に高い。
少々天然の気がある。

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:50:52.67 ID:VM7KnIYb0
Gt. 水銀燈
超絶テクニックで官能的な音色を響かせるフロント。時々テクニックに走りすぎる一面があり、そのことでしばしば真紅と口論になる。
「お姉さま」の呼び声高くメンバーの中でも1,2の人気を争う。
依然彼女のヤクルトを勝手に飲んだ雛苺が睡眠中に突然の轟音で目を覚ましたところ、
水銀燈が枕元にアンプ(120w)を持ち込んでギターをハウリングさせていた・・・
という事件があった。以来メンバーは事務所の冷蔵庫に聖域を定めたという。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:51:12.30 ID:VM7KnIYb0
Ba. 蒼星石
常に冷静なバンドのリーダー。困ったときの蒼星石。
メンバー間のトラブルは大抵彼女によって事なきを得る。
決して突出して目立たないが隠れファンも多い。(同性からの人気が最も高い)
奏者としては、磐石のリズム感でバンドサウンドを支えるベーシスト。
ユニークなソロのセンスも持ち合わせているものの自分からはあまり曲に組み入れない。
自分自身に関することでの積極性の無さが欠点と言えば欠点か。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:51:30.90 ID:VM7KnIYb0
Ds. 翠星石
当初「前にいる方が目立つ」という理由でギターかベースを選ぼうとしたものの、
「ドラムセットが一番高い」という蒼星石の発言等によって結局ドラマーとなった。
やってみれば意外にもセンスを発揮し、パワフルなドラミングでバンドサウンドを引っ張っている。
スローテンポな曲、繊細な曲はやや苦手である。
双子の姉妹だからか、蒼星石とのコンビネーションは抜群。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:51:54.63 ID:VM7KnIYb0
Key. 薔薇水晶
結成一年後に真紅の「バンドの幅を広げたい」という発言から探し出された追加メンバー
。彼女は私立薔薇学園で真紅たちの同級であった。
バンドサウンド全体の統括、調整、アレンジメントをこなすキーボーディスト。
音楽に関わる際は一種のトランス的状態で望む(普段からそんな感じではあるが)。
ある意味最もメンバーの中では『芸術家』タイプ。
腕は申し分ないのだが、寡黙で素性が知れず、謎が多い。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:52:12.75 ID:VM7KnIYb0
マネージャー 金糸雀
『Rozen Maiden』のマネージメントを受け持つ自称美少女マネージャー。
腕は悪くないのだがいかんせんドジで抜けている部分がある。
よかれと思っていろいろ考える策略が全て裏目に出る。
今のところ仕事上の致命的なミスには発展していないのが不思議なくらい。
とはいえ雛苺と合わせて『癒しの2トップ』としてメンバーからは
(マスコット的に)愛されている。
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:55:45.19 ID:IoZ91ujr0
いや、悪くないよ
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:57:10.25 ID:VM7KnIYb0
>>10
まじで?ありがとう。
今SSつくれんかと思案中。なんかいい設定あったら頼む
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2006/02/02(木) 21:58:10.47 ID:dzbd6MuA0
うん、悪くない
お前にしてはいつものように途中で投げ出さないで最後までよく考えた
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:59:36.62 ID:VM7KnIYb0
>>12
マジ?ありが・・・何故それを知っている
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 22:26:56.80 ID:VM7KnIYb0
単発で短いがSSを。
〜ある日のライブの帰り道〜
雛「今日のライブは楽しかったのー☆」
蒼「うん、お客さんのノリも良かったしね」
翠「この程度で満足するなんざ、チビ苺は器までチビっちゃいですぅ。
目指すは100万人動員の伝説級ドームツアーです!!」
紅「器が無意味に大きすぎるのも考え物ね」
銀「あらぁ、珍しく真紅と意見が合ったわぁ・・・」
翠「て、てめぇらそこへなおれですぅ!!」
蒼「ま、まぁまぁ。落ち着いて翠星石・・・」
金「ふっふっふぅ・・・いずれはこの天才マネージャー金糸雀が、
あなたたちを100万人どころか日本人口1億を動かすビッグバンドに
育て上げてあげるかしらぁ!!」
薔薇「ここにも、ひとり・・・」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2006/02/02(木) 22:24:13.13 ID:JY+sXGuHO
当然銀ちゃんとばらしーはラブラブですよね?
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 22:28:49.48 ID:VM7KnIYb0
>>18
や、俺の中では銀様はやはり真紅と対立しつつもその絆は手取り足取(ry
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 23:09:53.07 ID:ZhdlX6oB0
>>1
俺の嫁をベースに持ってくる辺り、お前分かってるじゃないか
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 23:11:46.97 ID:VM7KnIYb0
>>40
蒼は渡さん!
ともあれサンクス。イメージ的にドラムとベースを翠と蒼でどっちにするか
相当迷ったが、前述のエピソードが脳内に浮かんだので今の設定に。
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 23:22:21.74 ID:6h+E0X780
パターンはいろいろある気がする
翠
蒼 水 基本的なバンド構成
紅
薔 雛 バラード的に
紅
翠 蒼 お決まりの
紅 水 激しくアップで
薔 金 やっぱバイオリン使えるんだし・・・
蒼
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 23:25:10.08 ID:VM7KnIYb0
>>52
たしかに色々ある。
当初JUM家の4人で『Rozen Maiden』
ばらすぃーと銀様でライバルユニット『ローザミスティカ(綴りわからん)』
として対立の構図でいこうかなーとかも思った。
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/03(金) 00:38:39.93 ID:0jS8q3B00
書きなぐってみた紅銀

166 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 01:05:01.11 ID:MHsw5Q3c0
〜はじまりは翠星石 無責任発言大風呂敷〜
それは校舎の屋上でのことだった。
昼休み、昼食を食べ終わって、その日は二人で屋上から遠くを見ていた。
天気のいい春の午後。校庭からは学園の乙女たちの嬌声が響いてくる。
なんとも言えず気持ちの良い一時だった。
そんないつもの学園での一コマ。
ふと翠星石がため息をついた。
翠「暇ですねぇ」
このように話を始めるのはいつも大抵翠星石のほうだ。
聞き役が多い蒼星石は、無意識レベルで返事を返す。
蒼「まぁ、暇だね」
翠「怠惰な青春です」
蒼「まぁ、そうかもね」
翠「青春とは青き春です」
蒼「はぁ?」
雲行きが怪しくなってきた。
翠「春の眠りは甘やかですが、うっかり2度寝してたら幸せの刻(とき)はあっという間に終わるです。
その結果として学校に遅刻するです。誰が遅刻魔ですか!」
意味不明な理論展開とともに、興奮したのか翠星石は蒼星石の首につかみかかった。
蒼「痛い痛い痛い!言ってないよ!・・・どうしたの、さっきから」
言いながら姉の手を引き剥がす。寝起きの悪い翠星石を毎朝叩き起こしている蒼星石だった。恨みを買っていたとは。
171 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 01:10:46.10 ID:MHsw5Q3c0
>>166 続き
翠「ふぅ・・・蒼星石は考えたりしないですか?」
蒼「何を?」
落ち着きを取り戻した翠星石は、珍しく物憂げな表情を浮かべている。
真剣な話かもしれない。そう考えて蒼星石は傾聴の姿勢に入る。
翠「その・・・我ながらベタ過ぎてアホらしくもあるのですが」
蒼「うん」
ためらいの表情。一瞬息が詰まる。
そして、言った。
翠「『このままでいいのか』・・・ってことです」
「ってことです」とは言われたものの、即座には意味を掴みかねる。
蒼「『このままでいいのか』・・・」
口に出してみるが、あまりに具体性に欠けるテーマだ。『このままでいいのか』
だが翠星石はかまわずに話を進めた。
172 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 01:11:48.78 ID:MHsw5Q3c0
>>171 続き
翠「もちろん、現実的にはやることがいっぱいあって、
毎日がそれなりには楽しくて、それはそれでたぶんとっても素晴らしいことなのです。
なのですけれど・・・・
それだけでは、いけないような気が。
なにも駄目なことなんてないのに、何か足りないような、そんな・・・」
蒼「・・・・・」
翠「蒼星石には無いのですか?そういう・・・
ふと自分の周りから、色が失せてしまったような感じが?
つまり・・・その・・・ええい、双子なんだから言わなくても理解するですぅ!
この、この、この・・・」
蒼「痛い痛いやめて翠星石首はやめて」
ガクガクと頭を揺さぶられながらも、(双子だからかはわからないが)
蒼星石には翠星石の言いたいことが少しわかり始めた気がした。
わかり始めたところで段々意識が遠のいていったのだが、
妹の顔面が変色していく様子を見て流石に翠星石も手を離す。
蒼「あれ、そこにいるのは・・・和樹君・・・?」
翠「ひぃ!戻ってくるです蒼星石!!」
気付けのためにすぱぱぱぱ、と蒼星石の頬をはたく翠星石。
蒼「あ、翠星石。今ね、向こうの方に・・・」
翠「それは幻覚です幻聴ですしっかりするです蒼・星・石!!」
194 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 02:11:12.67 ID:MHsw5Q3c0
>>172 続き
そんなことをやっているうちにその日の昼休みは終わってしまい、
放課後、家に帰ってからも翠星石がその話題を持ち出すことは無かった。
だが蒼星石は忘れたわけではない。
あの時の翠星石の表情。
眠りに就く前、意外に可愛いパジャマ(翠星石にも秘密だ)に身を包んだ蒼星石は、考えていた。
あの時の言葉。
「もちろん、現実的にはやることがいっぱいあって、
毎日がそれなりには楽しくて、それはそれでたぶんとっても素晴らしいことなのです。
なのですけれど・・・・
それだけでは、いけないような気が。
なにも駄目なことなんてないのに、何か足りないような、そんな・・・」
そう、少しなら、自分にもわかる。
翠星石の言いたかったこと。
蒼星石にしてみれば、現実的な面で色々と世話の焼ける姉を持って、
そんな日常を生きることで、今は精一杯なのだけれど。
でもそんな「世話の焼ける姉」だから、わかる。
いつも見ている大切な双子の姉だから、わかるのだ。
196 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 02:14:35.84 ID:MHsw5Q3c0
>>194 続き
翠星石はノリやすい。
お祭り気質、というのか。人見知りをするくせにイベントや、面白そうなことには目が無い。
そしてそういった行事に関わる時、いや、どんな時でも(空回りに終わることこそ多いが)一生懸命だ。
他人から見ればナチュラルハイの空振り三振に見えるかもしれないが・・・。
・・・いやまあ実際半分はそうなのだが・・・。
しかし残り半分。
本人もあまり意識していないのかも知れないが、蒼星石は思う。
彼女は心のどこかで、本気になれることを求めているのだ、と。
すべきこと。したいこと。
今はまだ、見えないもの。
それがまだ無いから、心からの充実は無いのだ。
だから色々なことに、ぶつかっていく。
そして見えない壁に、ぶつかっている。
だからこその、今日の言葉。
「翠星石・・・」
きみは正しい。
それはきっと多くの人が直面する問題なんだろう。
「ベタ過ぎてアホらしくもある」
けれど決して軽々しく扱えない問題。
きみは正しい。
198 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 02:16:03.26 ID:MHsw5Q3c0
>>196 続き
だから・・・
もしきみの力になれるなら。
もしきみが本当にやりたいことを見つけたなら。
僕はきっときみの助けになるよ。
そのことを、決意する。
そこまで考えたところで、蒼星石は部屋の電気を落とし、ベッドに潜り込んだ。
明日も早い。朝食と昼の弁当の準備、翠星石との(睡眠時間を巡る)闘い。
そして眠りに落ちる直前。
昼間の翠星石の言葉の一部が、ふいに頭をよぎった。
「蒼星石には無いのですか?」
僕は・・・
僕はどうなのだろう?
そう、今は世話の焼ける姉がいて、学校があって、毎日が精一杯で・・・
でも・・・
じゃあ、
いつなら・・・?
「僕は・・・」
そこまでだった。
いつもの就寝時間。規則正しい翠星石の意識は闇に溶け、
前後の記憶も曖昧に溶かしながら、眠りへと落ちていった。
翌日。
翠星石の様子は見たところいつも通りであった。今日も元気に腹黒い。
相変わらず雛苺や金糸雀をからかっては玉砕し、真紅に叱られ、
水銀燈にからかわれていることには気づいていない。彼女の方が数枚上手だ。
薔薇水晶は相変わらず黙ってその様子を眺めている。
蒼星石も、そんなこんなで落ち込んだり凹んだりしている翠星石のフォローやら
皆に対するツッコみやらをこなしながら(何しろこの面子ではまともなツッコミが彼女だけである)
いつも通りの時間を過ごしていた。
316 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 12:52:36.50 ID:MHsw5Q3c0
>>315続き
この前の昼休みの件については、蒼星石の方からは何も言わないことにした。
それは翠星石の問題だからだ。いずれ彼女自身が解決しなければならない種類の問題。
もし翠星石が自分を頼るのなら、その時は全力で助ける。力になる。
しかしそれまでは、自分から話を蒸し返す必要は無い。
そもそも翠星石は「(彼女曰く)辛気臭い」話題を好まないのだ。
蒼「変なところで意地っ張りだからね・・・」
翠「何か言ったですか?蒼星石」
学校も終わり、夕焼けに染まるいつもの帰り道。
隣を歩く翠星石が疑問の声を漏らす。
蒼「いや、何でも・・・」
翠「?・・・ならいいですが・・・」
疑問を残しつつ、視線を前方に戻す翠星石。
318 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 12:53:13.32 ID:MHsw5Q3c0
>>316続き
いつも通りの一日。
(『その時』が来るまでは・・・)
きっと変わることのない日々。
(そのころには、僕も・・・?)
それは翠星石の問題。
しかし、翠星石『だけ』が抱える問題でも、ない。
蒼星石も、姉を通してその感覚を得ているのだ。
今は姉を助け、力になることで全力の自分。
しかし、いずれは自分自身について考えなければならない時が来ることを。
それが必要なのだということを。
蒼「その時僕は・・・どうするのかな・・・」
翠「むむ!やっぱり何か言ったです。ぃイライラするからちゃんと聞こえるように喋るです!!」
蒼「いや、ほんとに何でもないってば・・・」
翠「な・に・を!隠す必要があるですかさっさと白状しやがれですぅ〜〜〜!!」
ぎりぎりぎりぎり・・・・
蒼「痛い痛いだから首は喋ろうにも喋れなく」
流石の蒼星石も、この時点で『その時:』の到来が目前に迫っていることなどは、
予想だにしていなかった。
323 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 14:14:52.05 ID:MHsw5Q3c0
「これです!!」
帰宅し、夕飯を終えて学校の課題にとりかかっていた蒼星石は
突如廊下に響く翠星石の声を聞いた。
続いて扉が開く音。どどどと廊下を駆ける足音。そして・・・
「これです蒼星石!!」
ばんっ、と自室の扉が開けはなたれる。もちろんそこに立っているのは翠星石。
二人の部屋の間約8mを全力疾走した翠星石は、肩で息をしながら、
「これですよ蒼星石!!バンドです!!音楽です!!
やってやるですよさあ行くのです転がる石のように!!」
言うなり蒼星石の腕をつかみ、椅子から引きずり降ろそうとする。
「ちょ、ちょっと待ってよどうしたのいきなり」
慌てて椅子から立ち上がる蒼星石。言いながら、
「思えば彼女の行動がいきなりでないことがあっただろうか」
「いやない」
と思考が頭の片隅に浮かぶ。
大方いつもの「突発性自立行動支援型玉砕症候群(世界に患者一名)」だろうと見当をつけて、
いまだ腕にかかる翠星石の指をおもむろに剥がして、一息。
「何?バンド?一体何の話なの?」
「だからバンドですよ!!音楽をやるのです!!『私たち』で!!」
「バンド・・・『私たち』?」
370 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 20:34:08.69 ID:MHsw5Q3c0
>>323 続き
いまだ興奮冷めやらぬ翠星石をベッドに座らせ、蒼星石は椅子に座る。
「バンドを僕たちでやるって、どういうことさ」
「どうもこうもないのです。さっきから言ってるように文字通りの意味ですよ」
翠星石はじっとこちらを見据えてくる。
その様子に、蒼星石はいつもと違う何かを感じ取る。
蒼星石だからこそわかる。強いて言うならば、翠星石の瞳に燃える炎の温度が違う。
これまでが「コークス熱源高炉法。2000℃以上の高温で製鉄・ただし不純物多く2次精錬」
だとすれば
今日は「木炭熱源たたら法。1500℃以下の低音で製鉄・ただし日本刀にも用いる玉鋼」
といったところか。
その様子に、蒼星石は認識を改める。
昨日のこともある。適当に話を聞くことはできない。
翠星石の言葉を反芻する。
「文字通りの意味・・・」
バンドを組んで。
音楽をやる。
文字の意味は理解できる。
となると、細かいことはさておき、まず聞かなければならないことがある。
371 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 20:35:20.80 ID:MHsw5Q3c0
>>370続き
「・・・何故、どうしていきなり、バンドなの・・・?」
そう。理由の部分だ。
翠星石がこのように「〜をやるです!!」と言い出すのは珍しいことではない。
それらのことごとくは翠星石のノリで始まり気分で終わる。
これまで何度も、幼い頃から繰り返してきたことだ。周囲の面々を巻き込み、
トラブルや意外な成果につながる事件を巻き起こす。
蒼星石や真紅たちにとって、それは日常における適度の刺激であり、苦い経験も、今では皆で共有できる良い思い出となっている。
だが今回。
流石に自分たちも、年齢から見て昔のように無邪気な振る舞いばかりはできない。
「バンドをやる」というからには、というか翠星石の提案ではいつものことだが、
真紅たちにもお呼びがかかることになるだろう。
バンドをやる、ということ。共同作業。半端な覚悟で人を誘うわけにはいかないだろう。
やるからには、それなりの理由。決意。それが必要だ。
だから蒼星石は見極めようと思う。
いつもの軽いノリで終わらせるのか。
それとも昨日の昼休みの出来事。
翠星石が本気になろうとしているのかを。
460 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/04(土) 09:09:29.56 ID:I5FvTyom0
>>371続き
「これを見るです蒼星石」
蒼星石の問いかけに、翠星石はずっと持っていた雑誌を突きつける。
「これは・・・」
翠星石が購読しているロック専門誌『ROCK ON』だ。
もともと翠星石は音楽好きである。
蒼星石も翠星石ほどではないが音楽は聴く。
しかし二人の趣味は真逆といっていい。
蒼星石の好みが『ソウルやバラード系の女性歌手、時々クラシック』であるのに対し、
翠星石の趣味はずばり『Rock’n Roll』。
薔薇学の乙女たちなら名前すら聞いたことの無いような
洋邦のバンド、グループ、シンガーの曲を愛好しているのだ。
お気に入りのパンクロックグループが新譜を出した日には一日中部屋から爆音が響いてくる。
その翠星石ご用達の専門誌を受け取って、蒼星石は示された記事を見る。
584 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:36:36.40 ID:Nr/KqLQA0
>>460 続き
それはロックグループのインタビュー記事だった。
記事の冒頭には見開きでメンバーのグラビアとグループ名が大きく記されている。
『ANT PLAN』
翠星石お気に入りのロックバンドである。
最近若者の間で猛烈に人気があるらしい。普段ロック系統の音楽はあまり聴かない翠星石でも評判は耳にしていた。
インタビューは今月号の特集らしく、20ページにわたってメンバー全員の談話が載っているようだ。
その冒頭、女性ヴォーカルのトレジャー・マップ(日本人)に対するインタビューの部分を開きながら翠星石は言った。
「これぞ!
翠星石が求めていたものです!彼女の話に私は強く胸を打たれたのです!!」
「色々なことに打たれ過ぎてそのうち穴が開くんじゃないかと心配なんだけ「蒼星石も読んでみるですさぁ早く!」
聞いていなかったらしい。
仕方なく記事を最初から読んでみる。
587 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:37:59.99 ID:Nr/KqLQA0
>>584
インタビューの前半は先日行われたという全国ツアーに関する話が主だったが、後半ではトレジャー・マップの音楽に対する考えなど、主にパーソナリティーについての談話だった。
なるほど翠星石が感動したと言うだけあって、その辺りの談話は蒼星石から見ても興味深い内容だった。
困難に対する姿勢。
音楽に対する情熱。
いかに音楽に対して真剣に取り組んでいるのか。
自分にとっての音楽とは。
そういった諸々の思いが記者とのやり取りから伝わってくるようだ。
内容に集中できたため、長い文章を比較的短い時間で読み進めた蒼星石は――
記事の終わり近く。
決定的な一言を発見した。
588 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:39:27.15 ID:Nr/KqLQA0
>>587
「これは・・・」
一瞬、我が目を疑った。
これなのか。
いくらなんでも・・・
しかし・・・やはり・・・
なんとか自分の直感を否定しようとするものの。
(ここまでの話だけでも十分かもしれないけど・・・間違いない)
無駄な足掻きをやめ、蒼星石は理屈ではなく心で理解した。
なんせ双子なのだ。
まして翠星石のことである。言ってしまえば・・・わかりやすい姉のこと。
手に取るようにわかってしまった。
手にした雑誌を置き、軽い眩暈のため頭をおさえる蒼星石の様子を見て翠星石はのたまう。
「どうやら蒼星石も感銘のあまり言葉が出ないようですね。
そうと決まれば善は急げなのです。早速メンバーを探しに・・・いや待つです。
まずは各自のパートを考えてから・・・それも楽器を見てから選ぶのが・・・」
589 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:40:17.91 ID:Nr/KqLQA0
>>588
さて、『あれ』がきっかけだからといって、(その正当性は大いに疑わしくなったが)翠星石の決意なり選択を軽く見るわけにはいかない。蒼星石はそこのところを確かめるべく翠星石に声をかける。
「翠星石・・・」
「?なんです?スワヒリ語のことなんて気にする必要ないですよ?優秀な通訳を雇えば・・・」
「まさか東アフリカツアーにまで話が及んでるとは思わなかった予想以上だ。
でもちょっと聞いて欲しい。大事なことなんだ」
「な、なんですか・・・?」
蒼星石の語調にこめられたただならぬ気配に、翠星石はようやく口をつぐむ。
翠星石の真意。こういう話で、翠星石対してに婉曲表現は無用だろう。
ズバリ、訊く。
「君は・・・本気なの?」
590 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:41:13.17 ID:Nr/KqLQA0
>>589
翠星石はまっすぐにこちらを見ている。視線をそらすことはない。
蒼星石も翠星石の瞳を見据え、答えの言葉を待つ。
本気の問いには、本気で答える。
その信頼を、姉妹の間で違えたことは無い。
やがて妹の問いに答えるべく、翠星石は口を開いた。
「本気です」
きっぱりと、言う。
迷いの無い翠星石の言葉に、蒼星石はさらなる問いを重ねる。
「何故、バンドなの?」
さっきも同じことを訊いた。
だが今は問いの持つ意味が違う。
蒼星石の問いかけに対し、やはり翠星石も先ほどとは違う言葉で応える。
591 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:42:22.43 ID:Nr/KqLQA0
>>590
「昨日のお昼休み・・・私が言ったこと、覚えてますか、蒼星石・・・?」
忘れるはずがない。頷くと翠星石は話を続ける。
「私は・・・最近そのことばかり考えていたです。
自分の将来とか、そういう話もありますけど・・・そのもっと手前というか。
近く。そう、もっと近くに、自分が触れなければいけない何かがあるような気がしていたのです。
それが何なのかはわかりませんでした。今でもまだわかりませんけど、
音楽の話は、私にとってその『とっかかり』のようなものなのです。
少なくとも、無関係ではない何か。
趣味とか興味で終わらせてしまうのは簡単ですけど、私にとって、
『つながっている』と思えることはそんなに多くないのです」
翠星石は一旦言葉を切り、おもむろに傍らの『ROCK ON』を手にとって見つめる。
「今日、帰ってきてから音楽を聴いていて思ったです。
ここには何かがあるです。
私の胸を打つ音楽があって。そこにはきっと何かがあって。
私は・・・それを聴いているだけではないはずだと、感じたのです。
それが何なのか。それを自分は確かめるべきなのだと、そう思ったのです。
彼女のインタビューは、そういう風に私が思っていることを、うまく言葉にしてくれているようで・・・」
「それで、自分も『やってみるべきだ』と感じたんだね?」
「そうです。その通りです」
592 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:44:09.03 ID:Nr/KqLQA0
>>591
しばしの沈黙。
翠星石はうつむいて床を見ている。
その様子は自分の言葉に揺らいでいるようにも見える。
改めて言葉にすると不確かになるもの。
その所在を自分の中に確かめようとしているのかも知れない。
だが蒼星石には確かに伝わった。
翠星石の気持ち。
翠星石が感じたこと。
そしてそれを理解したならば、自分の答えは決まっている。
昨日の晩に、とっくに。
すると沈黙を否定の意志と受け取ったのか、翠星石が不安げに口を開く。
「あの、確かにさっきは調子に乗って色々と話が飛躍したかもしれないです。
まして経験なんてないですし、実際何から始めたものか。始めたってうまくいくかどうかもわからないし、ないない尽くしの前途多難、果てはニートかフリーター・・・」
「やろう」
「そう、やるです。けれども私には・・・え?」
きょとん、と蒼星石を見つめる翠星石。
弁解に必死で返事は無意識だったらしい。
もう一度、確かな決意を込めて、言う。
「やろう翠星石。何ができるかわからないけど、君が望むなら」
593 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:44:56.45 ID:Nr/KqLQA0
>>592
今度は聞こえたのだろう。翠星石はしばらく瞬きもせずに蒼星石を見つめていたが、
やがてその表情に花が咲いたような笑みが浮かぶ。
「ほ、ほんとですか蒼星石!一緒に、やってくれるのですか!?」
「もちろん。翠星石が本気だってことはわかったよ。だとすれば僕にも手伝わせて欲しい。
僕にしたって何もわからないようなものだけど、それでもわずかなりと君の力になりたいと思う」
「その・・・私楽器なんてやったことないですよ?」
「僕だって無いよ・・・ってフォローになってないね。今から始めたっていいじゃないか」
「メンバーどころか、何をやるのかもまだわからないです・・・?」
「とりあえずみんなに話してみようよ。真紅なんてピアノとかけっこう弾けたと思うけど」
「またすぐに飽きたり、みんなを困らせたりするかもです・・・」
「そんなことない・・・とは言い切れないけど、もっと自分の選んだことに自信を持とうよ。それともきみの想いはそんなものなの?」
「いえ、決してそんなことは・・・!」
「なら、いいじゃない。始める前から色々なことを心配してたら、きりがないよ」
「ほんとに、ほんとに、いいんですか・・・?」
「もちろんだよ、って、僕だってどの程度力になれるかわからないんだから、そんなに期待されても困るんだけど・・・」
594 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:46:23.53 ID:Nr/KqLQA0
>>593
そういったやりとりのあと、翠星石はしばらく「あぅ・・・」とか「にゅぅ・・・」とかよくわからない声を出しながら口をぱくぱくと動かしていた。どうも言いたいことが言葉にならないらしい。両手をばたばたと身体の前で動かしている。
すると感情を持あましたのか、翠星石はベッドから飛び上がるようにして蒼星石の首に抱きついてきた。
「うわっ!危ないよ翠星石・・・!」
危うく椅子ごと後ろにこけそうになる。
だが翠星石は気にした様子もない。
「蒼星石〜〜!!ありがとです〜〜!!やはり持つべきものは双子の妹ですぅぅぅぅ!!!」
言いながらうりうりうりうり、と頬をすりつけてくる。
「翠星石、や、くすぐったいよ・・・」
制止の声にもやめる様子はない。
ま、いっか。
何はともあれ、今後の行動はある程度決まってきた。
結果はどうなるかわからないけど。
(これで良かったんだよね・・・)
595 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:47:00.78 ID:Nr/KqLQA0
>>594
そう。この選択は翠星石のためだけではない。
蒼星石もまた、姉を通して何かとつながる可能性を選んだのだ。
これは翠星石だけでなく、自分にとっても何かを見つけるチャンスなのかもしれない。
蒼星石には、翠星石ほどの切実な感覚。強く何かを求める気持ちは、今はまだ無い。
だからこそ、自分からそれを探ってみようと思う。
何もしないことには、何も始まらないのだ。
(それに――)
結局。
自分がこの姉を放っておけるはずがない。
一人でやらせたら、何をしでかすかわからないのだから。
(全く、困った姉だよ・・・きみは・・・)
そこまで考えたところで、蒼星石は徐々に自分に抱きつく翠星石の姿が霞んでいくことに気づいた。
(あれ・・・?)
どうやら翠星石の肩と腕で首ががっちりとホールドされていたらしい。
呼吸が止まっていたのだった。
そのことにようやく気づいた翠星石が、驚愕の表情でこちらの肩を揺さぶり始めた。
蒼・・・!・・・石!!・・・しっかり・・・るです・・・・星・・・!!
翠星石が何か言っている。しかしはっきりと聞き取ることができない。
落ちてゆく意識の中で、最後に蒼星石が見たのは光の中からこっちを呼ぶ和樹くんの姿だった。
596 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:48:13.93 ID:Nr/KqLQA0
>>595
10分後、意識を取り戻した蒼星石は和樹くんから翠星石へ30項目に渡る伝言を記憶していた。
「『もっとやさしく』、ってどういうことですかぁぁぁぁぁぁ!!
まるで私が蒼星石をひどい目にあわせてるみたいですぅぅぅぅぅぅ!!」
「控えめに言って僕以外にはやらない方がいいのは確かだと痛い痛いそうそうこういうこととか」
夜更けまで騒々しいふたり(騒々しいのは主に片方だが)。
その傍ら。
開きっぱなしの『ROCK ON』。今月号の特集、
『ANT PLAN』のヴォーカル、トレジャー・マップへのインタビュー記事。
その最後の一部分。
===============================
――では音楽を志す全ての人に何かメッセージを一言。
T「とりあえずやってみることだよ――
〜始まりは翠星石 無責任発言大風呂敷〜 了
555 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/04(土) 21:03:27.44 ID:yeBgud0/0
New Single期待wktk

616 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/05(日) 02:06:05.01 ID:vnFHw5/a0
ホスホス。
挿絵っぽく。

玉砕覚悟で
もしローゼンメイデンがバンドだったら
〜実力派美少女ロックバンド「Rozen Maiden」とは〜
安易なビジュアル系、お姉系、パンク系・・・それらのいずれとも違うスタイルを持った
異色の実力派美少女ロックバンド。
メンバー全員、外見だけでもビジュアルバンドとして成立する容姿の持ち主であるが、
頑なに『音』で勝負するその姿勢、オリジナルかつ心を打つ楽曲の数々が
若年層のみならず中高年の間でも評判に。只今人気急上昇中。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:49:53.69 ID:VM7KnIYb0
Vo.&Gt. 真紅
圧倒的なカリスマ、歌唱力でバンドを牽引するメインヴォーカル。
ギターだけでなくサックスやピアノも演奏できる多才な能力の持ち主。
ギターの水銀燈とはライバル関係。いつも何かと対立している。
男女ともに熱狂的なファンが多い。
熱気渦巻くライブの途中でも熱い紅茶を好んで飲む。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:50:23.36 ID:VM7KnIYb0
Vo.&Cho. 雛苺
楽器は扱えないがその歌声、歌唱力のセンスは抜群。真紅とのツインボーカルの一翼を担う。
彼女メインの曲も真紅メインとは別方面で人気が高い。
男性人気が非常に高い。
少々天然の気がある。

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:50:52.67 ID:VM7KnIYb0
Gt. 水銀燈
超絶テクニックで官能的な音色を響かせるフロント。時々テクニックに走りすぎる一面があり、そのことでしばしば真紅と口論になる。
「お姉さま」の呼び声高くメンバーの中でも1,2の人気を争う。
依然彼女のヤクルトを勝手に飲んだ雛苺が睡眠中に突然の轟音で目を覚ましたところ、
水銀燈が枕元にアンプ(120w)を持ち込んでギターをハウリングさせていた・・・
という事件があった。以来メンバーは事務所の冷蔵庫に聖域を定めたという。

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:51:12.30 ID:VM7KnIYb0
Ba. 蒼星石
常に冷静なバンドのリーダー。困ったときの蒼星石。
メンバー間のトラブルは大抵彼女によって事なきを得る。
決して突出して目立たないが隠れファンも多い。(同性からの人気が最も高い)
奏者としては、磐石のリズム感でバンドサウンドを支えるベーシスト。
ユニークなソロのセンスも持ち合わせているものの自分からはあまり曲に組み入れない。
自分自身に関することでの積極性の無さが欠点と言えば欠点か。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:51:30.90 ID:VM7KnIYb0
Ds. 翠星石
当初「前にいる方が目立つ」という理由でギターかベースを選ぼうとしたものの、
「ドラムセットが一番高い」という蒼星石の発言等によって結局ドラマーとなった。
やってみれば意外にもセンスを発揮し、パワフルなドラミングでバンドサウンドを引っ張っている。
スローテンポな曲、繊細な曲はやや苦手である。
双子の姉妹だからか、蒼星石とのコンビネーションは抜群。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:51:54.63 ID:VM7KnIYb0
Key. 薔薇水晶
結成一年後に真紅の「バンドの幅を広げたい」という発言から探し出された追加メンバー
。彼女は私立薔薇学園で真紅たちの同級であった。
バンドサウンド全体の統括、調整、アレンジメントをこなすキーボーディスト。
音楽に関わる際は一種のトランス的状態で望む(普段からそんな感じではあるが)。
ある意味最もメンバーの中では『芸術家』タイプ。
腕は申し分ないのだが、寡黙で素性が知れず、謎が多い。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:52:12.75 ID:VM7KnIYb0
マネージャー 金糸雀
『Rozen Maiden』のマネージメントを受け持つ自称美少女マネージャー。
腕は悪くないのだがいかんせんドジで抜けている部分がある。
よかれと思っていろいろ考える策略が全て裏目に出る。
今のところ仕事上の致命的なミスには発展していないのが不思議なくらい。
とはいえ雛苺と合わせて『癒しの2トップ』としてメンバーからは
(マスコット的に)愛されている。
10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:55:45.19 ID:IoZ91ujr0
いや、悪くないよ
11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:57:10.25 ID:VM7KnIYb0
>>10
まじで?ありがとう。
今SSつくれんかと思案中。なんかいい設定あったら頼む
12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2006/02/02(木) 21:58:10.47 ID:dzbd6MuA0
うん、悪くない
お前にしてはいつものように途中で投げ出さないで最後までよく考えた
13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 21:59:36.62 ID:VM7KnIYb0
>>12
マジ?ありが・・・何故それを知っている
20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 22:26:56.80 ID:VM7KnIYb0
単発で短いがSSを。
〜ある日のライブの帰り道〜
雛「今日のライブは楽しかったのー☆」
蒼「うん、お客さんのノリも良かったしね」
翠「この程度で満足するなんざ、チビ苺は器までチビっちゃいですぅ。
目指すは100万人動員の伝説級ドームツアーです!!」
紅「器が無意味に大きすぎるのも考え物ね」
銀「あらぁ、珍しく真紅と意見が合ったわぁ・・・」
翠「て、てめぇらそこへなおれですぅ!!」
蒼「ま、まぁまぁ。落ち着いて翠星石・・・」
金「ふっふっふぅ・・・いずれはこの天才マネージャー金糸雀が、
あなたたちを100万人どころか日本人口1億を動かすビッグバンドに
育て上げてあげるかしらぁ!!」
薔薇「ここにも、ひとり・・・」
18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2006/02/02(木) 22:24:13.13 ID:JY+sXGuHO
当然銀ちゃんとばらしーはラブラブですよね?
22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 22:28:49.48 ID:VM7KnIYb0
>>18
や、俺の中では銀様はやはり真紅と対立しつつもその絆は手取り足取(ry
40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 23:09:53.07 ID:ZhdlX6oB0
>>1
俺の嫁をベースに持ってくる辺り、お前分かってるじゃないか
43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 23:11:46.97 ID:VM7KnIYb0
>>40
蒼は渡さん!
ともあれサンクス。イメージ的にドラムとベースを翠と蒼でどっちにするか
相当迷ったが、前述のエピソードが脳内に浮かんだので今の設定に。
52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 23:22:21.74 ID:6h+E0X780
パターンはいろいろある気がする
翠
蒼 水 基本的なバンド構成
紅
薔 雛 バラード的に
紅
翠 蒼 お決まりの
紅 水 激しくアップで
薔 金 やっぱバイオリン使えるんだし・・・
蒼
54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/02(木) 23:25:10.08 ID:VM7KnIYb0
>>52
たしかに色々ある。
当初JUM家の4人で『Rozen Maiden』
ばらすぃーと銀様でライバルユニット『ローザミスティカ(綴りわからん)』
として対立の構図でいこうかなーとかも思った。
135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/03(金) 00:38:39.93 ID:0jS8q3B00
書きなぐってみた紅銀

166 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 01:05:01.11 ID:MHsw5Q3c0
〜はじまりは翠星石 無責任発言大風呂敷〜
それは校舎の屋上でのことだった。
昼休み、昼食を食べ終わって、その日は二人で屋上から遠くを見ていた。
天気のいい春の午後。校庭からは学園の乙女たちの嬌声が響いてくる。
なんとも言えず気持ちの良い一時だった。
そんないつもの学園での一コマ。
ふと翠星石がため息をついた。
翠「暇ですねぇ」
このように話を始めるのはいつも大抵翠星石のほうだ。
聞き役が多い蒼星石は、無意識レベルで返事を返す。
蒼「まぁ、暇だね」
翠「怠惰な青春です」
蒼「まぁ、そうかもね」
翠「青春とは青き春です」
蒼「はぁ?」
雲行きが怪しくなってきた。
翠「春の眠りは甘やかですが、うっかり2度寝してたら幸せの刻(とき)はあっという間に終わるです。
その結果として学校に遅刻するです。誰が遅刻魔ですか!」
意味不明な理論展開とともに、興奮したのか翠星石は蒼星石の首につかみかかった。
蒼「痛い痛い痛い!言ってないよ!・・・どうしたの、さっきから」
言いながら姉の手を引き剥がす。寝起きの悪い翠星石を毎朝叩き起こしている蒼星石だった。恨みを買っていたとは。
171 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 01:10:46.10 ID:MHsw5Q3c0
>>166 続き
翠「ふぅ・・・蒼星石は考えたりしないですか?」
蒼「何を?」
落ち着きを取り戻した翠星石は、珍しく物憂げな表情を浮かべている。
真剣な話かもしれない。そう考えて蒼星石は傾聴の姿勢に入る。
翠「その・・・我ながらベタ過ぎてアホらしくもあるのですが」
蒼「うん」
ためらいの表情。一瞬息が詰まる。
そして、言った。
翠「『このままでいいのか』・・・ってことです」
「ってことです」とは言われたものの、即座には意味を掴みかねる。
蒼「『このままでいいのか』・・・」
口に出してみるが、あまりに具体性に欠けるテーマだ。『このままでいいのか』
だが翠星石はかまわずに話を進めた。
172 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 01:11:48.78 ID:MHsw5Q3c0
>>171 続き
翠「もちろん、現実的にはやることがいっぱいあって、
毎日がそれなりには楽しくて、それはそれでたぶんとっても素晴らしいことなのです。
なのですけれど・・・・
それだけでは、いけないような気が。
なにも駄目なことなんてないのに、何か足りないような、そんな・・・」
蒼「・・・・・」
翠「蒼星石には無いのですか?そういう・・・
ふと自分の周りから、色が失せてしまったような感じが?
つまり・・・その・・・ええい、双子なんだから言わなくても理解するですぅ!
この、この、この・・・」
蒼「痛い痛いやめて翠星石首はやめて」
ガクガクと頭を揺さぶられながらも、(双子だからかはわからないが)
蒼星石には翠星石の言いたいことが少しわかり始めた気がした。
わかり始めたところで段々意識が遠のいていったのだが、
妹の顔面が変色していく様子を見て流石に翠星石も手を離す。
蒼「あれ、そこにいるのは・・・和樹君・・・?」
翠「ひぃ!戻ってくるです蒼星石!!」
気付けのためにすぱぱぱぱ、と蒼星石の頬をはたく翠星石。
蒼「あ、翠星石。今ね、向こうの方に・・・」
翠「それは幻覚です幻聴ですしっかりするです蒼・星・石!!」
194 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 02:11:12.67 ID:MHsw5Q3c0
>>172 続き
そんなことをやっているうちにその日の昼休みは終わってしまい、
放課後、家に帰ってからも翠星石がその話題を持ち出すことは無かった。
だが蒼星石は忘れたわけではない。
あの時の翠星石の表情。
眠りに就く前、意外に可愛いパジャマ(翠星石にも秘密だ)に身を包んだ蒼星石は、考えていた。
あの時の言葉。
「もちろん、現実的にはやることがいっぱいあって、
毎日がそれなりには楽しくて、それはそれでたぶんとっても素晴らしいことなのです。
なのですけれど・・・・
それだけでは、いけないような気が。
なにも駄目なことなんてないのに、何か足りないような、そんな・・・」
そう、少しなら、自分にもわかる。
翠星石の言いたかったこと。
蒼星石にしてみれば、現実的な面で色々と世話の焼ける姉を持って、
そんな日常を生きることで、今は精一杯なのだけれど。
でもそんな「世話の焼ける姉」だから、わかる。
いつも見ている大切な双子の姉だから、わかるのだ。
196 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 02:14:35.84 ID:MHsw5Q3c0
>>194 続き
翠星石はノリやすい。
お祭り気質、というのか。人見知りをするくせにイベントや、面白そうなことには目が無い。
そしてそういった行事に関わる時、いや、どんな時でも(空回りに終わることこそ多いが)一生懸命だ。
他人から見ればナチュラルハイの空振り三振に見えるかもしれないが・・・。
・・・いやまあ実際半分はそうなのだが・・・。
しかし残り半分。
本人もあまり意識していないのかも知れないが、蒼星石は思う。
彼女は心のどこかで、本気になれることを求めているのだ、と。
すべきこと。したいこと。
今はまだ、見えないもの。
それがまだ無いから、心からの充実は無いのだ。
だから色々なことに、ぶつかっていく。
そして見えない壁に、ぶつかっている。
だからこその、今日の言葉。
「翠星石・・・」
きみは正しい。
それはきっと多くの人が直面する問題なんだろう。
「ベタ過ぎてアホらしくもある」
けれど決して軽々しく扱えない問題。
きみは正しい。
198 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 02:16:03.26 ID:MHsw5Q3c0
>>196 続き
だから・・・
もしきみの力になれるなら。
もしきみが本当にやりたいことを見つけたなら。
僕はきっときみの助けになるよ。
そのことを、決意する。
そこまで考えたところで、蒼星石は部屋の電気を落とし、ベッドに潜り込んだ。
明日も早い。朝食と昼の弁当の準備、翠星石との(睡眠時間を巡る)闘い。
そして眠りに落ちる直前。
昼間の翠星石の言葉の一部が、ふいに頭をよぎった。
「蒼星石には無いのですか?」
僕は・・・
僕はどうなのだろう?
そう、今は世話の焼ける姉がいて、学校があって、毎日が精一杯で・・・
でも・・・
じゃあ、
いつなら・・・?
「僕は・・・」
そこまでだった。
いつもの就寝時間。規則正しい翠星石の意識は闇に溶け、
前後の記憶も曖昧に溶かしながら、眠りへと落ちていった。
翌日。
翠星石の様子は見たところいつも通りであった。今日も元気に腹黒い。
相変わらず雛苺や金糸雀をからかっては玉砕し、真紅に叱られ、
水銀燈にからかわれていることには気づいていない。彼女の方が数枚上手だ。
薔薇水晶は相変わらず黙ってその様子を眺めている。
蒼星石も、そんなこんなで落ち込んだり凹んだりしている翠星石のフォローやら
皆に対するツッコみやらをこなしながら(何しろこの面子ではまともなツッコミが彼女だけである)
いつも通りの時間を過ごしていた。
316 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 12:52:36.50 ID:MHsw5Q3c0
>>315続き
この前の昼休みの件については、蒼星石の方からは何も言わないことにした。
それは翠星石の問題だからだ。いずれ彼女自身が解決しなければならない種類の問題。
もし翠星石が自分を頼るのなら、その時は全力で助ける。力になる。
しかしそれまでは、自分から話を蒸し返す必要は無い。
そもそも翠星石は「(彼女曰く)辛気臭い」話題を好まないのだ。
蒼「変なところで意地っ張りだからね・・・」
翠「何か言ったですか?蒼星石」
学校も終わり、夕焼けに染まるいつもの帰り道。
隣を歩く翠星石が疑問の声を漏らす。
蒼「いや、何でも・・・」
翠「?・・・ならいいですが・・・」
疑問を残しつつ、視線を前方に戻す翠星石。
318 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 12:53:13.32 ID:MHsw5Q3c0
>>316続き
いつも通りの一日。
(『その時』が来るまでは・・・)
きっと変わることのない日々。
(そのころには、僕も・・・?)
それは翠星石の問題。
しかし、翠星石『だけ』が抱える問題でも、ない。
蒼星石も、姉を通してその感覚を得ているのだ。
今は姉を助け、力になることで全力の自分。
しかし、いずれは自分自身について考えなければならない時が来ることを。
それが必要なのだということを。
蒼「その時僕は・・・どうするのかな・・・」
翠「むむ!やっぱり何か言ったです。ぃイライラするからちゃんと聞こえるように喋るです!!」
蒼「いや、ほんとに何でもないってば・・・」
翠「な・に・を!隠す必要があるですかさっさと白状しやがれですぅ〜〜〜!!」
ぎりぎりぎりぎり・・・・
蒼「痛い痛いだから首は喋ろうにも喋れなく」
流石の蒼星石も、この時点で『その時:』の到来が目前に迫っていることなどは、
予想だにしていなかった。
323 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 14:14:52.05 ID:MHsw5Q3c0
「これです!!」
帰宅し、夕飯を終えて学校の課題にとりかかっていた蒼星石は
突如廊下に響く翠星石の声を聞いた。
続いて扉が開く音。どどどと廊下を駆ける足音。そして・・・
「これです蒼星石!!」
ばんっ、と自室の扉が開けはなたれる。もちろんそこに立っているのは翠星石。
二人の部屋の間約8mを全力疾走した翠星石は、肩で息をしながら、
「これですよ蒼星石!!バンドです!!音楽です!!
やってやるですよさあ行くのです転がる石のように!!」
言うなり蒼星石の腕をつかみ、椅子から引きずり降ろそうとする。
「ちょ、ちょっと待ってよどうしたのいきなり」
慌てて椅子から立ち上がる蒼星石。言いながら、
「思えば彼女の行動がいきなりでないことがあっただろうか」
「いやない」
と思考が頭の片隅に浮かぶ。
大方いつもの「突発性自立行動支援型玉砕症候群(世界に患者一名)」だろうと見当をつけて、
いまだ腕にかかる翠星石の指をおもむろに剥がして、一息。
「何?バンド?一体何の話なの?」
「だからバンドですよ!!音楽をやるのです!!『私たち』で!!」
「バンド・・・『私たち』?」
370 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 20:34:08.69 ID:MHsw5Q3c0
>>323 続き
いまだ興奮冷めやらぬ翠星石をベッドに座らせ、蒼星石は椅子に座る。
「バンドを僕たちでやるって、どういうことさ」
「どうもこうもないのです。さっきから言ってるように文字通りの意味ですよ」
翠星石はじっとこちらを見据えてくる。
その様子に、蒼星石はいつもと違う何かを感じ取る。
蒼星石だからこそわかる。強いて言うならば、翠星石の瞳に燃える炎の温度が違う。
これまでが「コークス熱源高炉法。2000℃以上の高温で製鉄・ただし不純物多く2次精錬」
だとすれば
今日は「木炭熱源たたら法。1500℃以下の低音で製鉄・ただし日本刀にも用いる玉鋼」
といったところか。
その様子に、蒼星石は認識を改める。
昨日のこともある。適当に話を聞くことはできない。
翠星石の言葉を反芻する。
「文字通りの意味・・・」
バンドを組んで。
音楽をやる。
文字の意味は理解できる。
となると、細かいことはさておき、まず聞かなければならないことがある。
371 名前:1[] 投稿日:2006/02/03(金) 20:35:20.80 ID:MHsw5Q3c0
>>370続き
「・・・何故、どうしていきなり、バンドなの・・・?」
そう。理由の部分だ。
翠星石がこのように「〜をやるです!!」と言い出すのは珍しいことではない。
それらのことごとくは翠星石のノリで始まり気分で終わる。
これまで何度も、幼い頃から繰り返してきたことだ。周囲の面々を巻き込み、
トラブルや意外な成果につながる事件を巻き起こす。
蒼星石や真紅たちにとって、それは日常における適度の刺激であり、苦い経験も、今では皆で共有できる良い思い出となっている。
だが今回。
流石に自分たちも、年齢から見て昔のように無邪気な振る舞いばかりはできない。
「バンドをやる」というからには、というか翠星石の提案ではいつものことだが、
真紅たちにもお呼びがかかることになるだろう。
バンドをやる、ということ。共同作業。半端な覚悟で人を誘うわけにはいかないだろう。
やるからには、それなりの理由。決意。それが必要だ。
だから蒼星石は見極めようと思う。
いつもの軽いノリで終わらせるのか。
それとも昨日の昼休みの出来事。
翠星石が本気になろうとしているのかを。
460 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/04(土) 09:09:29.56 ID:I5FvTyom0
>>371続き
「これを見るです蒼星石」
蒼星石の問いかけに、翠星石はずっと持っていた雑誌を突きつける。
「これは・・・」
翠星石が購読しているロック専門誌『ROCK ON』だ。
もともと翠星石は音楽好きである。
蒼星石も翠星石ほどではないが音楽は聴く。
しかし二人の趣味は真逆といっていい。
蒼星石の好みが『ソウルやバラード系の女性歌手、時々クラシック』であるのに対し、
翠星石の趣味はずばり『Rock’n Roll』。
薔薇学の乙女たちなら名前すら聞いたことの無いような
洋邦のバンド、グループ、シンガーの曲を愛好しているのだ。
お気に入りのパンクロックグループが新譜を出した日には一日中部屋から爆音が響いてくる。
その翠星石ご用達の専門誌を受け取って、蒼星石は示された記事を見る。
584 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:36:36.40 ID:Nr/KqLQA0
>>460 続き
それはロックグループのインタビュー記事だった。
記事の冒頭には見開きでメンバーのグラビアとグループ名が大きく記されている。
『ANT PLAN』
翠星石お気に入りのロックバンドである。
最近若者の間で猛烈に人気があるらしい。普段ロック系統の音楽はあまり聴かない翠星石でも評判は耳にしていた。
インタビューは今月号の特集らしく、20ページにわたってメンバー全員の談話が載っているようだ。
その冒頭、女性ヴォーカルのトレジャー・マップ(日本人)に対するインタビューの部分を開きながら翠星石は言った。
「これぞ!
翠星石が求めていたものです!彼女の話に私は強く胸を打たれたのです!!」
「色々なことに打たれ過ぎてそのうち穴が開くんじゃないかと心配なんだけ「蒼星石も読んでみるですさぁ早く!」
聞いていなかったらしい。
仕方なく記事を最初から読んでみる。
587 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:37:59.99 ID:Nr/KqLQA0
>>584
インタビューの前半は先日行われたという全国ツアーに関する話が主だったが、後半ではトレジャー・マップの音楽に対する考えなど、主にパーソナリティーについての談話だった。
なるほど翠星石が感動したと言うだけあって、その辺りの談話は蒼星石から見ても興味深い内容だった。
困難に対する姿勢。
音楽に対する情熱。
いかに音楽に対して真剣に取り組んでいるのか。
自分にとっての音楽とは。
そういった諸々の思いが記者とのやり取りから伝わってくるようだ。
内容に集中できたため、長い文章を比較的短い時間で読み進めた蒼星石は――
記事の終わり近く。
決定的な一言を発見した。
588 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:39:27.15 ID:Nr/KqLQA0
>>587
「これは・・・」
一瞬、我が目を疑った。
これなのか。
いくらなんでも・・・
しかし・・・やはり・・・
なんとか自分の直感を否定しようとするものの。
(ここまでの話だけでも十分かもしれないけど・・・間違いない)
無駄な足掻きをやめ、蒼星石は理屈ではなく心で理解した。
なんせ双子なのだ。
まして翠星石のことである。言ってしまえば・・・わかりやすい姉のこと。
手に取るようにわかってしまった。
手にした雑誌を置き、軽い眩暈のため頭をおさえる蒼星石の様子を見て翠星石はのたまう。
「どうやら蒼星石も感銘のあまり言葉が出ないようですね。
そうと決まれば善は急げなのです。早速メンバーを探しに・・・いや待つです。
まずは各自のパートを考えてから・・・それも楽器を見てから選ぶのが・・・」
589 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:40:17.91 ID:Nr/KqLQA0
>>588
さて、『あれ』がきっかけだからといって、(その正当性は大いに疑わしくなったが)翠星石の決意なり選択を軽く見るわけにはいかない。蒼星石はそこのところを確かめるべく翠星石に声をかける。
「翠星石・・・」
「?なんです?スワヒリ語のことなんて気にする必要ないですよ?優秀な通訳を雇えば・・・」
「まさか東アフリカツアーにまで話が及んでるとは思わなかった予想以上だ。
でもちょっと聞いて欲しい。大事なことなんだ」
「な、なんですか・・・?」
蒼星石の語調にこめられたただならぬ気配に、翠星石はようやく口をつぐむ。
翠星石の真意。こういう話で、翠星石対してに婉曲表現は無用だろう。
ズバリ、訊く。
「君は・・・本気なの?」
590 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:41:13.17 ID:Nr/KqLQA0
>>589
翠星石はまっすぐにこちらを見ている。視線をそらすことはない。
蒼星石も翠星石の瞳を見据え、答えの言葉を待つ。
本気の問いには、本気で答える。
その信頼を、姉妹の間で違えたことは無い。
やがて妹の問いに答えるべく、翠星石は口を開いた。
「本気です」
きっぱりと、言う。
迷いの無い翠星石の言葉に、蒼星石はさらなる問いを重ねる。
「何故、バンドなの?」
さっきも同じことを訊いた。
だが今は問いの持つ意味が違う。
蒼星石の問いかけに対し、やはり翠星石も先ほどとは違う言葉で応える。
591 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:42:22.43 ID:Nr/KqLQA0
>>590
「昨日のお昼休み・・・私が言ったこと、覚えてますか、蒼星石・・・?」
忘れるはずがない。頷くと翠星石は話を続ける。
「私は・・・最近そのことばかり考えていたです。
自分の将来とか、そういう話もありますけど・・・そのもっと手前というか。
近く。そう、もっと近くに、自分が触れなければいけない何かがあるような気がしていたのです。
それが何なのかはわかりませんでした。今でもまだわかりませんけど、
音楽の話は、私にとってその『とっかかり』のようなものなのです。
少なくとも、無関係ではない何か。
趣味とか興味で終わらせてしまうのは簡単ですけど、私にとって、
『つながっている』と思えることはそんなに多くないのです」
翠星石は一旦言葉を切り、おもむろに傍らの『ROCK ON』を手にとって見つめる。
「今日、帰ってきてから音楽を聴いていて思ったです。
ここには何かがあるです。
私の胸を打つ音楽があって。そこにはきっと何かがあって。
私は・・・それを聴いているだけではないはずだと、感じたのです。
それが何なのか。それを自分は確かめるべきなのだと、そう思ったのです。
彼女のインタビューは、そういう風に私が思っていることを、うまく言葉にしてくれているようで・・・」
「それで、自分も『やってみるべきだ』と感じたんだね?」
「そうです。その通りです」
592 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:44:09.03 ID:Nr/KqLQA0
>>591
しばしの沈黙。
翠星石はうつむいて床を見ている。
その様子は自分の言葉に揺らいでいるようにも見える。
改めて言葉にすると不確かになるもの。
その所在を自分の中に確かめようとしているのかも知れない。
だが蒼星石には確かに伝わった。
翠星石の気持ち。
翠星石が感じたこと。
そしてそれを理解したならば、自分の答えは決まっている。
昨日の晩に、とっくに。
すると沈黙を否定の意志と受け取ったのか、翠星石が不安げに口を開く。
「あの、確かにさっきは調子に乗って色々と話が飛躍したかもしれないです。
まして経験なんてないですし、実際何から始めたものか。始めたってうまくいくかどうかもわからないし、ないない尽くしの前途多難、果てはニートかフリーター・・・」
「やろう」
「そう、やるです。けれども私には・・・え?」
きょとん、と蒼星石を見つめる翠星石。
弁解に必死で返事は無意識だったらしい。
もう一度、確かな決意を込めて、言う。
「やろう翠星石。何ができるかわからないけど、君が望むなら」
593 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:44:56.45 ID:Nr/KqLQA0
>>592
今度は聞こえたのだろう。翠星石はしばらく瞬きもせずに蒼星石を見つめていたが、
やがてその表情に花が咲いたような笑みが浮かぶ。
「ほ、ほんとですか蒼星石!一緒に、やってくれるのですか!?」
「もちろん。翠星石が本気だってことはわかったよ。だとすれば僕にも手伝わせて欲しい。
僕にしたって何もわからないようなものだけど、それでもわずかなりと君の力になりたいと思う」
「その・・・私楽器なんてやったことないですよ?」
「僕だって無いよ・・・ってフォローになってないね。今から始めたっていいじゃないか」
「メンバーどころか、何をやるのかもまだわからないです・・・?」
「とりあえずみんなに話してみようよ。真紅なんてピアノとかけっこう弾けたと思うけど」
「またすぐに飽きたり、みんなを困らせたりするかもです・・・」
「そんなことない・・・とは言い切れないけど、もっと自分の選んだことに自信を持とうよ。それともきみの想いはそんなものなの?」
「いえ、決してそんなことは・・・!」
「なら、いいじゃない。始める前から色々なことを心配してたら、きりがないよ」
「ほんとに、ほんとに、いいんですか・・・?」
「もちろんだよ、って、僕だってどの程度力になれるかわからないんだから、そんなに期待されても困るんだけど・・・」
594 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:46:23.53 ID:Nr/KqLQA0
>>593
そういったやりとりのあと、翠星石はしばらく「あぅ・・・」とか「にゅぅ・・・」とかよくわからない声を出しながら口をぱくぱくと動かしていた。どうも言いたいことが言葉にならないらしい。両手をばたばたと身体の前で動かしている。
すると感情を持あましたのか、翠星石はベッドから飛び上がるようにして蒼星石の首に抱きついてきた。
「うわっ!危ないよ翠星石・・・!」
危うく椅子ごと後ろにこけそうになる。
だが翠星石は気にした様子もない。
「蒼星石〜〜!!ありがとです〜〜!!やはり持つべきものは双子の妹ですぅぅぅぅ!!!」
言いながらうりうりうりうり、と頬をすりつけてくる。
「翠星石、や、くすぐったいよ・・・」
制止の声にもやめる様子はない。
ま、いっか。
何はともあれ、今後の行動はある程度決まってきた。
結果はどうなるかわからないけど。
(これで良かったんだよね・・・)
595 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:47:00.78 ID:Nr/KqLQA0
>>594
そう。この選択は翠星石のためだけではない。
蒼星石もまた、姉を通して何かとつながる可能性を選んだのだ。
これは翠星石だけでなく、自分にとっても何かを見つけるチャンスなのかもしれない。
蒼星石には、翠星石ほどの切実な感覚。強く何かを求める気持ちは、今はまだ無い。
だからこそ、自分からそれを探ってみようと思う。
何もしないことには、何も始まらないのだ。
(それに――)
結局。
自分がこの姉を放っておけるはずがない。
一人でやらせたら、何をしでかすかわからないのだから。
(全く、困った姉だよ・・・きみは・・・)
そこまで考えたところで、蒼星石は徐々に自分に抱きつく翠星石の姿が霞んでいくことに気づいた。
(あれ・・・?)
どうやら翠星石の肩と腕で首ががっちりとホールドされていたらしい。
呼吸が止まっていたのだった。
そのことにようやく気づいた翠星石が、驚愕の表情でこちらの肩を揺さぶり始めた。
蒼・・・!・・・石!!・・・しっかり・・・るです・・・・星・・・!!
翠星石が何か言っている。しかしはっきりと聞き取ることができない。
落ちてゆく意識の中で、最後に蒼星石が見たのは光の中からこっちを呼ぶ和樹くんの姿だった。
596 名前:1 ◆6tDSZ/8cEU [] 投稿日:2006/02/05(日) 00:48:13.93 ID:Nr/KqLQA0
>>595
10分後、意識を取り戻した蒼星石は和樹くんから翠星石へ30項目に渡る伝言を記憶していた。
「『もっとやさしく』、ってどういうことですかぁぁぁぁぁぁ!!
まるで私が蒼星石をひどい目にあわせてるみたいですぅぅぅぅぅぅ!!」
「控えめに言って僕以外にはやらない方がいいのは確かだと痛い痛いそうそうこういうこととか」
夜更けまで騒々しいふたり(騒々しいのは主に片方だが)。
その傍ら。
開きっぱなしの『ROCK ON』。今月号の特集、
『ANT PLAN』のヴォーカル、トレジャー・マップへのインタビュー記事。
その最後の一部分。
===============================
――では音楽を志す全ての人に何かメッセージを一言。
T「とりあえずやってみることだよ――
〜始まりは翠星石 無責任発言大風呂敷〜 了
555 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/04(土) 21:03:27.44 ID:yeBgud0/0
New Single期待wktk

616 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2006/02/05(日) 02:06:05.01 ID:vnFHw5/a0
ホスホス。
挿絵っぽく。

この記事へのコメント
GJ
実際こんなバンドあったらハマッテそうだ
実際こんなバンドあったらハマッテそうだ
蒼による翠の操縦が絶妙な件。
もとからか。
もとからか。
きめぇwwww
だれかWiki plz
きんもー☆
このスレにいるやつらきんもー☆
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キモイというかおそろしい
きんもー☆ついでに揚げ足取り。
最初の真紅が持ってんの弦4本しかねぇ。
あと、ベースが6弦ある。変形にしても形状狂ってるし。てゆーかギター2人、指かよ。二人目のギターの位置高いし。ストラップ付けろ。スネアそんなに近かったら叩けねぇだろ。
こんなこと書いてる俺もきんもー☆
最初の真紅が持ってんの弦4本しかねぇ。
あと、ベースが6弦ある。変形にしても形状狂ってるし。てゆーかギター2人、指かよ。二人目のギターの位置高いし。ストラップ付けろ。スネアそんなに近かったら叩けねぇだろ。
こんなこと書いてる俺もきんもー☆
ビジュアル系じゃないといいながらどう見てもビジュアル系です。
本当にありがとうございました。
本当にありがとうございました。
なんか実際にありそうだな・・・・
このコメントは管理人のみ閲覧できます
6弦のベース・・・普通に使ってるけど・・・?
かなり期待wktk
sneg
金糸雀だけ絵がねぇw
水銀燈のギターハウリング事件…彼女なら本気でやりそうです。
水聖石たちのバンドの歌が聞いてみたい
真紅たちの衣装も、もっと軽い感じだと太字の文バンド色付きの文字ってかんじかな?

真紅たちの衣装も、もっと軽い感じだと太字の文バンド色付きの文字ってかんじかな?
色付きの文字太字の文斜体の文下線の文打ち消しの文
なぜそうなる?
太字の文斜体の文下線の文色付きの文字



マジ・・・マジでいいよ・・・つか水銀燈最強、踏まれたい!
・・・・うっ・・・・
・・・・・・・ゲェボォ・・。
・・・・・・・ゲェボォ・・。
これは・・・続きを激しく期待www
なぎさ超泣いたってブログに書いてた
これなんてMALICE MIZER!?
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